うい山ぶみ(現代語訳本居宣長選集 第3巻)
第3巻 うい山ぶみ - 皇朝学入門(品切れ)
大著『古事記伝』を書き終えた碩学が、弟子達のために易しく書き下した 皇朝学の入門書「うい山ぶみ」。 本書は宣長学のダイジェストであると同時に、 「日本の古典の歩き方マップ」でもあり、 さらに常人のレベルを遥かに超える質と量の仕事を成し遂げた人物の 成功の秘訣を伝える書でもある。 宣長学に関心のある人はもちろん、あらゆる仕事に取り組む人に一読を お勧めする。 弟子との56の問答を収めた「答問録」、彼の講義の雰囲気を伝える「講後談」も収録。
目次
うい山ぶみ
- 物学びの様々な分野
- どの分野を選択すべきか
- どのように学ぶべきか
- これからこの本で述べる事
- どの分野を選択すべきか
- どのように学ぶべきか
- 書を読むに当たって留意すべきこと
- 文法や漢文も学びなさい
- 歌や物語から風雅の趣を学びなさい
- (イ)世の中に物学びの分野は様々あって云々
- (ロ)かの様々ある学びの諸分野云々
- (ハ)志を高く大きく立てて云々
- (ニ)専門とすべき分野は云々
- (ホ)この道は『古事記』・『書紀』の二典に記された云々
- (ヘ)初学の輩は宣長が著した云々
- (ト)第一に 漢意・儒意を云々
- (チ)道を知るためには特に『古事記』を先にしなさい
- (リ)『書紀』を読むには大いに心得が必要である云々
- (ヌ)六国史と言う云々
- (ル)御代々の宣命には云々
- (ヲ)釈日本紀
- (ワ)古事記伝云々
- (カ)古学の輩が
- (ヨ)初心のうちは片っ端から文の意味を云々
- (タ)そこから先の事はいちいち教え諭すには及ばない
- (レ)広くも見ても良いし、あるいは云々
- (ソ)五十音の取りさばき云々
- (ツ)語釈は緊要ではない
- (ネ)漢籍をも交えて読みなさい
- (ナ)古書の注釈を作ろうと云々
- (ラ)万葉集をよく学びなさい
- (ム)自らも古風の歌を学んで詠みなさい
- (ウ)万葉の歌の中でも云々
- (ヰ)長歌をも詠みなさい
- (ノ)また後世風をも見捨てずに云々
- (オ)後世風の中にも様々に良い姿・悪い姿があるので云々
- (ク)物語の書共をも日頃から見なさい
- (ヤ)古人の風雅の趣を知る事は云々
- 後書き
答問録
- 安永六年(一七七七)丁酉冬
- 安永七年(一七七八)戌二月
- 安永八年(一七七九)己亥
講後談
- 大将の語源
- 今の唐音が正しいというのは間違い
- 我が国の優艶さと唐国の悪い風俗
- 我が国の男女の隔て
- 唐国の詩人の醜悪な振る舞い
- よく吟味した印本を出して欲しい
- 無秩序な唐国の国俗
- 古語が転用して伝わった例
- 秘事伝授なるまがいもの
- 王道と覇道
- 麒麟と鳳凰
- 神儒仏を等しく尊重する人の下心
- 太宰は真の儒者
- 竜氏の「仏道と神道の旨は一つである」は笑止
- 両部神道
- 引き続き両部神道
- まだまだ両部神道
- ついでに一言
- 「字」と「言」の区別
- 読書と旅
- 御国言葉と字音の言葉の違い
- 儒仏を混ぜた神道と病気との類似点
- 言語の自然の妙
- 周礼に記された唐国の国俗
- 辛洲の社の俗説と偽書の奇妙な一致
- けしからぬ和泉式部の歌
- 神に「誓う」という事はない
- 後宇多天皇御製の歌
- 花山院前内大臣の歌
- 道真公に夢で諭された話
- 皇国の古言と漢字の音に似たものがある訳
- 歌を一くさ二くさという事
- 伊勢の宮殿が茅葺である訳
- 朱注に背いた学者の行く末